SHEIN(シーイン)が米国で上場申請 米国アパレルブランド売上ランキングから見る、アメリカアパレルの興亡と新興勢力の台頭
11月27日にSHEIN(シーイン)が米国で上場申請をしたという報道がありました(ロイターなど)。
同社の上場に関しては米国議会の議員から様々な圧力をかけられていましたが、踏みきる条件が整ったということでしょうか?
早くて来年、10兆円を越える時価総額の大型上場になる見込みです。
この報道があった日のZARAのインディテックスの株価時価総額は約19兆円、ファストリは約12兆円でした。
シーインの売上高は、2022年度 3兆円くらいというメディア報道があるので
売上が公開された時は世界第2位の売上規模、あるいは、ZARAインディテックスとトップ争いということになっているかも知れません。
同社にはいろいろな指摘や憶測が飛び交っていますが、同社が上場してベールを脱いだ時、どんなビジネスモデルなのか?
これまでのチェーンストア型の大手の手法とは全く異なる姿が明らかになるのが楽しみです。
同社のビジネスの最大マーケットは世界最大のマーケット、アメリカです。
アメリカのアパレルチェーンが米国内または北米でいくらくらい売上げているのか
最新決算期の情報から目ぼしいところをブランド単位で拾ってみましたので紹介したいと思います。
オールドネイビー 1兆792億円
ビクトリアズシークレット 7,504億円
ルルレモン 7,376億円
H&M 4,583億円
アメリカンイーグル 4,255億円
GAP 3,402億円
バナナリパブリック 2,221億円
ホリスター 約2,000億円
アバクロ 約1,700億円
ユニクロ 1,639億円
海外メディアによればSHEINのアメリカでの年商は5000億円超ということなので
現段階では、ルルレモンとH&Mの間くらいでしょうか?
ZARAの国別売上は非公開ですが、
IR資料から推測するに、世界シェア16%のスペイン本国の次に大きいマーケットということなので
おそらく、上記のGAPの次くらいになるのではないかと思われます。
この米国あるいは北米のアパレルチェーンの売上ランキングの数字を眺めて
みなさんはどんなことを感じましたでしょうか?
筆者は
さすが世界最大のアパレルマーケット、
メジャープレヤーの売上規模の大きさと
かつて世界一だったGAPブランドが
そこまで売上を落としていたのか、ということと
そしてユニクロの米国市場の伸び代でしょうか。
日本はもちろん、中国ももはや
「伸びしろ」は越境ビジネスです。
世界最大であり、成長を続けるアメリカマーケットでの各社動向は
グローバルビジネスに影響をもたらすことを意識して
注目しておきましょう。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩
【アパレル企業のビジネスモデルが丸わかり】
「図解 アパレルゲームチェンジャー
~流通業界の常識を変革する10のビジネスモデル」(日経BP社)
第2章ではSHEIN(シーイン)のビジネスモデルを
従来のグローバルアパレルチェーンの成長の方程式と比べることで
浮き彫りにしてみました。
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