November 06, 2023

古着ブームと価格の高騰、変貌する?古着マーケット

Closet_2023110618380111月2日の日経新聞に「古着高値」「輸入価格3割上昇」というタイトルの記事が掲載されていました。

ここで言う古着はいわゆる「欧米古着」と言われるもので、
国内リユース古着のことではありません。

記事によれば、
ファストファッションブームで古着として耐えうるものの供給が先細りし、
一方、世界的な古着ブームで原価は上がるも
2022年の日本の欧米からの古着輸入量は1万トンを越え、
過去最高の輸入量だったそうです。

枚数にすると3,000万枚くらいでしょうか?
アパレルの国内供給量は37億点くらいということなので
1%弱くらいになるでしょうか?

コロナ以前くらいから
下北沢に古着店が増えている、という話があったので
しばらく気になっていました。

今年になって、久しぶりに当地を見て歩きましたが、
東も西も古着店と飲食店しかないのでは?
と思うほどたくさんの古着店がありました。

記事によれば
コロナ禍前から4-50店増え、
現在下北の街には200店舗ほど古着店があるそうです。

店を覗いて、気が付くのは販売価格が高いこと

ですので、宝物探しをしているお客さんはいるものの
レジで買っているシーンを見ることは少なかった印象です。

以前は、1900円、2900円・・・5000円も出せば、
コーディネートのアクセントに使える品がいろいろ買えた印象でしたが、

そういった低価格帯の店は少なく、
セレクトショップのセカンドラインくらいからそれ以上の価格のお店が沢山増え、

若い世代は、そうやすやすと手が出せないのでは?

と思ったものでした。

このような状況では

輸入古着は輸入量が増えても、
必ずしもマーケットにインパクトをもたらすほど販売数量がそこまで増えるものではないと感じます。

以前、古着やリユースを扱う方々から伺った話ですと、

古着の販売価格に対する仕入原価率は10%以下、
ところが、販売着地のPL上の粗利率は70%程度、

つまり、輸入しても販売できない商品のロスや換金のための値下げなどで
元販売価格に対して2/3くらいはロスがある計算になります。

しかも、古着は新品に比べて明らかに在庫回転が悪いので、
販売チャンスに粗利額をたっぷり稼がなければならないビジネス。

記事のように輸入原価が3割上がっても

そもそも原価率が低いので
販売価格に対するインパクトはそれほど大きくなく

むしろ、競争が激しくなり、
価値のある商品の供給が減ったこともあり

各店が単価を稼ぐために
価格を高めに振った結果ではないかと

古着ビジネスは参入障壁は低いですが

より目利きが求められ、
家賃は下がっているとは思えないので、
ますます生き残りも厳しくなっているという印象です。

今の下北のお店の顔ぶれが
3年後にどう変わっているか?というところです。

ところで、古着の客層には

・ビンテージマニア、
・個性のある1点ものを探すファッション好き、

そして、

・価格が安いから買うという客層

があったと思います。

しかし、今や
最後の価格が安いから買うという世代は
ファストファッションチェーンやオンライン
あるいは国内流通のセカンドストリートのような店
に買いに行っているのでしょうね。

実際、下北沢でも、
欧米古着の古着店の客層とセカンドストリートの客層は
求めるものも違い、明らかに違っていました。

店は増えても、価格が上がれば、
買上客数は減るのは小売りの需要供給の原則

特にティーンズや20歳前後の学生には
古着はハードルが高くなった印象です。

原価や物価の高騰はどうであれ、
学生の小遣いが増えているとは思えないので・・・

低価格のアパレルチェーンでも
以前よりも、親同伴が増えているような印象を受けます。

原価が上がったので企業が値上げする理屈はわかるのですが、
収入の限られた層には払えなくなる

その一方で、海外から、円安に目をつけて
古着の買い付けに日本にやって来るバイヤーも少なくないとか。

オークションサイトやフリマアプリもそうですが、

昨今の古着マーケットは

ファッションに関心を持ち始める世代のためのお店ではなく
そこそこお金を持っている方々や
仕入れて売る、プロ向けのマーケットにもなっているのかも知れません。

最後までお読み頂き、ありがとうございます。

執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

【アパレル企業のビジネスモデルが丸わかり】

「図解 アパレルゲームチェンジャー

 ~流通業界の常識を変革する10のビジネスモデル」(日経BP社)

第8章ではリユースマーケットのビジネスモデルを分析しています。

Amazonでのご購入はこちらから 

図解 アパレルゲームチェンジャー

| |

October 23, 2023

ユニクロは賃上げにより中国小売業界の新たな人材開発の常識作れるか

Uq-china最近

店は客のためにあり、店員と共に栄え、店主と共に滅びる

というタイトルの本が出版され、ずいぶん前にこの本のタイトルと同じ題でアップした
ブログエントリーに再びアクセスが集まっています。

過去のエントリー 店は客のためにあり、店員と共に栄え、店主と共に滅びる

小売業に携わる方なら、聞いたことのあるであろう、このフレーズ

ホントに小売業の本質を、こんな短い言葉で表せるなんて

いつ読んでも、身が引き締まる言葉です。

先週、ユニクロが中国の販売員給与を最大4割引き上げることを決定し、
正社員、パートの給与アップを10月から実施しているというニュースを目にしました。

成熟期も後半に入っていると思われる国内事業は現状維持?
(と言っても原価や人件費が上がる中でのコスパの維持は並み大抵のことではありませんが・・・)

一方、今後の事業拡大の伸びしろは特に
成長期真っ只中の中国本土、そして成長期に突入した東南アジアにかかっているでしょう。

先日同社が公開した地域別損益によれば、中国事業も東南アジア事業も日本よりも利益率が高いので、
出店拡大や更に販売効率を高めるためには、支払い余力のある人件費アップがユニクロの海外での成長に欠かせない人材集めの切り札のひとつだと思われます。

今回の報道に引用されている

「ユニクロでの仕事は時給が安い上に、清掃業務などもしなければならない」

という中国でアルバイト経験のある学生のSNS投稿が中国国内で話題を呼んだ

というくだりを読んで思ったのですが・・・

 

そもそも、中国で大卒採用で、例え小売企業であっても、

入社した社員が店頭に立ちたがらないというのは、多くの中国企業の本部研修をさせて頂いて、感じていることです。

かの地では、本部で働く人と店頭で働く人は別ものである、と考えているところが多いんです。

 

ましてや小売業が基本中の基本とする「クレンリネス」への参加は自分の仕事ではない、

ありえないと考える人も少なからずいることは想像に難くありません。

 

ユニクロやZARAのようなグローバルチェーンが上手く行っている理由のベースにあるのは、

言うまでもなく「店頭起点」です。

お客様が頂点にいて、お客様の近くでお買い物の手助けをする店舗スタッフをいかに本部が支援するかが徹底しているわけですが、

多くの中国のアパレル企業は本部員は偉くて、店舗スタッフは言われた通りに売るのが仕事って感じなんです。

僕の研修は、ベストプラクティスとして、ユニクロやZARAなどの成長企業の取り組みを題材にして考えてもらうことが多いのですが、

そんな方々がユニクロやZARAの表層的なオペレーションを見習ったところで、彼らのようになれるわけがないわけで・・・

彼らと我々の何が違うんだ?と言われても、店頭起点か否か、と問題提起しても、それを「店頭データを重視すること」と勘違いされることすらあります。

グローバルトップのZARAにしても、ユニクロにしても、H&Mにしても、

それらの企業の幹部たちは店頭販売経験を経て、本部の仕事をしているのが常識です。

特にZARAは、インナープロモーション(内部昇格)と言って、

世界各国の店舗で働いて、お客様のことを熟知したスタッフがスペイン本部に招聘され、

幹部職になるような昇格を理想的な形と考えているんです。

また、中途採用の社員も人事だろうが、ITだろうが、まずは、期限なしで店舗に放り込まれ、

本人が小売業(お客様のために働くこと)を楽しみ始めたころに、

本部においでと、声がかかって本部業務に携わるそうです。

そうしたら、本部に行っても、どうしたらお客様のためになるか、

店舗の仕事のしやすさを考えて本部業務をするから、

目的にかなった、誰もが納得する、ムダのない仕事ができるんですよね。

一方、店舗勤務を命じられ、その間、これは俺の、私の仕事じゃないって腐って止めてしまう人は、

どんなに優秀でもそれまでだと考えるところがあるようです。

なぜなら、そんな方が小売業の本部の仕事をしても、お客様のためになる仕事ができるかどうかわからないからです。

 

ちょっと話がそれますが・・・

国内でいろいろなプロジェクトにかかわっていると、

本部の方々に多いのですが、お客様のため、というより、自分たちの評価のために、部署を守るために、

責任を押し付け合っているケースが少なくなかったりします。

それって部分最適というか、部署最適?いずれにしてもお客様最適ではありません。

そんな時の魔法の言葉があって、「どちらの方がお客様にとっていいですかね~」と聞くんです。

店頭経験者の多い会社のいいところは、その言葉を聞くと「はっ」と思い出すんでしょうね。

歩み寄って最善案を考え始めます。

そんなメンバーのいる会社のプロジェクトは話が通じやすくて、比較的スムーズに進むのでありがたいです。

さて、話を戻して・・・

ユニクロの中国でのチャレンジはそんな中国の小売業の世界で、

店頭を経験した上で、お客様最適視点で、店舗を、事業を、運営できる経営者候補を

どれだけ増やせるかにかかっていると言えます。

もう既に中国内での市場シェアもナンバー1規模なので、

そんな、お客様最適で考える小売業のプロを育てる、

業界「新常識」を中国で広げることもできるのではないか、と期待します。

給与も伴うことで、仕事の常識、キャリアの常識を是非、変えて頂きたいです。

【参考書】

アパレルビジネスにおいて、真逆のアプローチを採る2社を比較することで

SPA(アパレル製造小売業)というビジネスモデルを理解する入門書

「ユニクロ対ZARA」 文庫版

Kindleでお読み頂けます。
https://amzn.to/3Pdsaq3

最後までお読み頂き、ありがとうございます。

執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

関連エントリー 世界アパレル専門店売上高ランキング2022 トップ10

| |

August 14, 2023

急成長ルルレモン躍進の秘密

Imag2243毎年公開している

世界アパレル専門店売上ランキングトップ10

コロナ禍を経て、最も注目すべきランクイン企業は
ルルレモンです。

ルルレモンは1998年、カナダで創業

アメリカ合衆国を中心に
過去10年で年平均約20%の成長を続ける

ヨガやランニングなどアスレジャーを中心に
健康な体づくりのためのスポーツアパレルをメインに販売するチェーン

ナイキやアディダスが靴を中心にウエアも展開するのに対して、

ルルレモンは、もっぱらアパレル中心

そして、

アスリートというより、アスレジャーに関心のある一般大衆向け

また、

直営店とオンラインでエンドユーザーに直接販売するのが著名グローバルスポーツブランドとのアプローチの違いです。

そんなルルレモンは

2022年度世界アパレル専門店売上高ランキングで、第6位

北米ではGAP社に次ぐ2位ですが、営業利益はGAP社を遥かに上回って、1位

lululemon ルルレモンという単一屋号では

すでにGAP社のオールドネイビーやヴィクトリアズシークレットを抜いて1位の売上規模です。

商品は4wayストレッチや速乾など機能素材を使った、アスレチックにも普段着にも使える着心地が良く、動きやすいウエア

単に、服だけを販売するのではなく、

店舗で開催されるヨガ教室やランニング教室で

コミュニティーづくりを通じてコアなファンを増やして行くマーケティングが秀逸です。

そんな店舗体験提供に裏打ちされているため

けっして安くはない商品が、オンラインでも良く売れて、

23年1月期決算では、いよいよ、オンライン売上が店舗売上を上回りました。

オンラインの本社費差し引き後営業利益率は25~30%と

同10%前後の直営店より高いため、

全社営業利益率は20%近い高い収益率を上げています。

 

そんな 店舗体験型による顧客のつながり

オンライン事業の収益性

の二本柱に、とどまらず、

 

未来に向けて面白い取り組みがいくつかあります。

ひとつは

自社商品の買い取り、再販プログラム
lululemon Like New

です。

ユーザーが不要になったルルレモン商品を

ルルレモンが引き取って、顧客には新品購入の際に割引になるクレジット(ポイント)を付与します。

ヘビーユーザーたちは店舗で開催されるイベントに参加するだけでなく、
購買頻度も高いユーザーでしょう。

店舗で開催される教室には新しい商品を着て行きたいでしょうし、

毎シーズンアップデートされる商品を知れば、新しい商品が欲しくなるわけで、

そこでまだ十分着ることができる不要になった旧商品
(といってもそんなに古くないからLike New)

を、手放す受け皿をルルレモンが自らつくり、

一方、これからルルレモンを着てヨガやランニングを始めようとする
エントリー顧客さんには

半額以下の手頃なお試し品として提供できるというわけです。

2つめは
オンラインコンテンツの提供です。

ヨガやランニングをする人は当然
自宅またはその近辺でも日頃から自らのエクササイズを行うわけで

その手助けに沢山のエクササイズの秘訣を提供する
オンライン動画を配信します。(無料と有料コンテンツあり)

そして、3つめは

有料会員制の普及です。

同社は22年に会員制プログラムを始めました。

無料コースと有料コースがあり、7カ月で無料会員はすでに9百万人に達したそうです。

月間または年間有料会員になると

商品の割引が得られたり配信コンテンツが無料になったり

ルルレモンが提携する提携エクササイズ教室が割引で
受講できるというわけです。

・オンラインと店舗を行き来するオムニチャネル

・店舗での体験提供

・リセールによる循環プログラム

・コンテンツ配信、有料会員制・・・

顧客とつながり続ける取り組みを地に足をつけて次々に取り組んでいるのがわかります。

同社はこれらの取り組みにより

2022年1月期の売上約8000億円を5年間で倍の1兆6000億円にする

POWER OF 3 X 2というプロジェクトを推進中。

その原動力は

・オンライン売上を倍増させ
・後発のメンズの売上を2倍に増やし
・北米外の海外売上を4倍にする

ことによって実現するとのことです。

海外展開について、すでに、100店舗を超えた中国に対して

日本にはまだ、六本木、原宿、表参道、銀座、新宿(丸井)、梅田、そして御殿場のアウトレットを含む
7店舗しかありません。

店舗が少ないと認知度が低く、日本市場には今のところインパクトも少ないかも知れませんが

ルルレモンは今時の、ファッション関連のグローバルマーケティングの最前線にいる学ぶべきブランドのひとつと感じます。

ルルレモンは既存スポーツブランドとは違うアパレルチェーンとも違う

ゲームチェンジャーの1社です。

最後までお読み頂き、ありがとうございます。

執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

【おススメ本】「図解 アパレルゲームチェンジャー」(日経BP)
 第5章では、年会費に支えられた小売業 コストコのビジネスモデルを取り上げました。

Amazonでのご購入はこちらから 

図解 アパレルゲームチェンジャー

| |

July 10, 2023

中国産地で思い出される日銭商売である小売業の原点

20230523_1058195月にSHEIN(シーイン)の生産背景である中国広州のアパレル産地視察で考えさせられたことが
いまだに頭から離れないでおります。

シーズン単位で事前に見込み生産をすることが
あたりまえになってしまっているアパレル業界において

広州で盛んに行われている
5日間で100枚をつくって納める小ロット生産は

生産者は素材の用意さえがあれば、すぐに作ることができ

商品を納品されたEコマースの販売者はすぐに売り始めることができます。

従って、Eコマース事業者は
消費者からの現金回収も速くできるわけで

速く、回収できた現金を
サプライチェーンに回すことができれば

関係各社は資金繰りの心配も少なくなり

従業員にも、仕入先にも
早く支払うことができるようになるわけです。

SHEIN(シーイン)ら、IT業界から来た産直越境EC企業らは

最速で週ごとに納品商品の代金をサプライヤーに支払うことを知りました。

そんな誰もがわかる

サプライチェーンが潤う単純なロジックに対して

一方、近年、主流になっている大量生産はというと・・・

確かにロットを大きくすることで、原価は安くなるかも知れませんが・・・

素材の用意から

  ↓

製品をつくり始め

  ↓

完成品を売り始めて

  ↓

代金が回収できるまで

販売期間と比べて、
果てしない時間がかかるわけで

生産中はサプライチェーン各所に

原材料や仕掛在庫を含む
在庫=キャッシュを寝かせてしまうことになる

そんなことが 実際、生産現場各所で起こっているわけです。

そうすると、現金化に時間がかかるため

仕入先には支払い期日を先延ばししてみたり

資金が足りなくなる場合は銀行借り入れによって資金を繋いだりしているのが現実。

関係者みんなが頑張っても・・・

販売現場では過剰に抱えた在庫を値下げ販売する悪循環。

これって、いったい、何のために、
誰のために仕事をしてるんでしょうね。

以前、バングラデシュで生産する
商社の方に伺った話を思い出します。

バングラデシュの大手の工場主は売上高をたくさん得たいために

何十万枚、時には何百万枚の受注を要望すると言います。

ところが、そんな大ロットだと

素材の調達にも時間がかかり、納品するまで時間がかかるため

納品が完了するまで

従業員に給料が払えない
原料代金も払えない

という状況に陥りがちとのことでした。

コストは安くなるけど

サプライチェーン各所にキャッシュを寝かし

販売にあたっては値下げ在庫処分のリスクをはらむ大量生産

一方、

コストは多少高く、当初値入は少なくても

関係者がキャッシュで潤い値下げリスクも小さい、小ロット多頻度生産

はたして、一体どちらがいいのでしょうかね?

安く仕入れても
多くの売れ残り在庫を抱えた
現場をたくさん見て来ました。

一方、あぁ、もう少しつくればよかったね

と言いながら

次のコレクションを
前倒し販売していた時もありました。

双方を思い出せば

どちらが上手く行っていたかは明らかです。

これって
実際、冷静に原価計算をしてみれば
原価が安いことよりも
値下げが少ない方が儲かることがわかるはずなのに、

組織が大きくなればなるほど
仕入れ担当者のひとりの判断で出来ることではなく

会社のルールを変える必要があることなので
トップやリーダーの覚悟がいることだとしみじみ感じます。

かつて、アパレル専門店の経営者さんたちは
起業して間もないころ

1カ月分の在庫を仕入れて店頭に並べ、

売った代金で来月売る商品を仕入れに行く
そんなことを繰り返していたころがあったと思います。

そのころは、
在庫日数、30日!在庫回転率は10回転以上!

でまわっていたのではなかったでしょうか?

そんな経営者さんも、最近は見込み仕入や見込み生産が増え
在庫回転率が落ち、支払いをいかに先延ばしするかを考えている
なんて話もよく耳にします。

まさか中国の広州で、忘れかけていた

小売業の日銭稼ぎ商売の原点を思い出される
ことになるとは思いませんでした。

今一度、キャッシュフローを重視した小売ビジネスの原点を
思い直す時、と感じる今日この頃です。

最後までお読み頂き、ありがとうございます。

執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

【おススメ本】「図解 アパレルゲームチェンジャー」(日経BP)
 第2章では、産地から、店舗を持たずに、世界の消費者に直接売り込む

SHEIN(シーイン)のビジネスモデルの優位性について取り上げました。

Amazonでのご購入はこちらから 

図解 アパレルゲームチェンジャー

| |

May 29, 2023

新刊「図解 アパレルゲームチェンジャー」(日経BP)が発売されました。

Finalおかげさまで、来週5月25日(木)に齊藤孝浩の4冊目となる
新刊「図解 アパレルゲームチェンジャー」(日経BP日本経済新聞出版社)が発売になりました。

4年間、WWDJAPANに連載を続けてきた「ファッション業界のミカタ」(ファッション流通企業の決算書の読み方)で紹介した企業を中心に、

主に決算書情報などから読み取れる、コロナ禍を経て勝ち続けている企業のビジネスモデルが、従来の業界の常識と何が違うのか、その優位性、将来性をわかりやすく図解してみました。

勝ち続ける企業は・・・業界の常識とは真逆のことをやっていた。

というのがこれらのビジネスモデルとゲームチェンジャーたちのビジネスモデルを分析しての気づきです。

そして、損益計算書(PL)の強さが お金の使い方にあるということ。

ZARA(ザラ)から始まり、SHEIN(シーイン)、ZOZO、ワークマン、コストコ、LVMH(モエヘネシールイヴィトン)、丸井グループ、メルカリ、DOORDASH(ドアダッシュ)などなど

が登場しますが、彼らは

・在庫の運用のしかたが上手く

・商品を仕入て売る以外にも収益源を持ち

・自前でしくみを構築したからこそ、そのインフラが他社にも売れるプラットフォーマー的な役割を果たし

・小売流通業がエンドユーザーから代金(日銭)を預かることの大切さを知っています。

上記の企業の他にも、ユニクロ、ニトリ、H&M、クラシコム、モンベル、ヤマト運輸などのビジネスモデルも登場します。

一応、専門書ではありますが・・・

グラフやイラストを多様し、誰もが知っている身近な企業の財務体質とビジネスモデルを、

「ですます調」で綴ることで、

多くの方に読みやすい体裁にしております。

一番読んで頂きたいのは、これからビジネスモデルを見直したい経営者さん、

新しいビジネスモデルを一から始めるスタートアップ企業や起業家の卵の方々、

そして、流通企業の幹部になって、PL管理に責任を持っている方々にも、

競合他社ベンチマークのアプローチも学んでいただけると思いますので、

是非読んで頂きたい内容です。

Amazonでのご購入はこちらから 

図解 アパレルゲームチェンジャー

| |

November 29, 2022

参加型クイズ形式のオンラインセミナー「決算書から企業戦略や課題を読み解くスキルを学ぼう!」開催します。

221207-wwdjapan2022年12月7日(水)
13:30~15:00 
@オンライン開催

WWD JAPAN主催の参加型クイズ形式のオンラインセミナー
「決算書から企業戦略や課題を読み解くスキルを学ぼう!」
に登壇させて頂きます。

累計30万部を突破したベストセラー『世界一楽しい決算書の読み方』の著者であり、TwitterやInstagram に数十万人のフォロワーがいらっしゃる#会計クイズでおなじみの大手町ランダムウォーカーさんとのコラボセミナーです。

第1回目はユニクロのファーストリテイリングの決算書を題材にして、損益計算書(P/L)と貸借対照表(B/S)に関する三択クイズを3問出題。参加者の方には、その場で投票形式で回答して頂きながら、講師二人が対談形式で解説して行きます。

決算書初心者の方でも、ファッション企業のビジネスモデルや同業他社との違いが理解できるようになって頂くことを目的としたセミナーです。

決算書って、いったい、どこを見たらいいか?どう理解したら、スっと腹に落ちるのか?

有名企業を題材にして、自分の会社の財務諸表(P/L B/S)の内容や業界他社との比較などに関心を持つきっかけになれば幸いです。
#会計クイズ #wwdjapan

お申込みはこちらから https://www.wwdjapan.com/articles/1452512

| |

July 25, 2022

自社の物流機能を他社に提供し、物流倉庫をプロフィットセンターに換えたスクロール360

32cimg0465_20220812124201

運営のお手伝いをさせて頂いている日本オムニチャネル協会
https://www.omniassociation.com/

先日開催されたサプライチェーンマネジメント部会の月に1度のセミナーに参加して
とても感銘を受けたお話があったので共有させて頂きます。

お話しをして下さったのは、

大手ネット・カタログ通販会社スクロールさん(旧ムトウ)の傘下で
他社のEC物流を受託する子会社スクロール360の役員を務める高山さん。

お話の内容は、

親会社であるカタログ通販会社の時流に合わせた思い切った事業転換や、

品切れゼロ、残在庫ゼロを目指すサプライチェーンマネジメント

自社の通販事業のインフラのひとつであった物流部門が事業会社として独立し、
他社EC企業のフルフィルメント業務を受託するようになった経緯、

そして、現在進行形の通販物流業務全般の生産性を高めるための工夫の数々でした。

ひとつひとつが目から鱗だったのですが、

今回ご紹介したいのは
時代の変化に合わせた事業転換の話です。

2000年以降にEコマースが急速に普及する以前から
ご存じのように同社を含めて、カタログ通販に取り組む会社はたくさんがありましたが、

同氏によれば、カタログ通販業界にとっての転機は1999年にあったそうです。

楽天、Yahoo!、アマゾンなどのECが台頭し、
カタログ通販の販売量が下降に向かい始めた時、

多くの同業カタログ通販会社が収益確保のために力を入れたのは、

通販会社としての「攻め」の強みのひとつであった
ダイレクトメール(DM)による顧客へのリーチ力を活かした広告営業

つまり、
カタログを会員顧客に発送する際に同封するDMの印刷物から広告収入を得ようとしたそうです。

そんな競合他社らを横目で見ながらスクロール社が通販売上の収入減をカバーするために営業を強化したのは・・・

むしろ「守り」の部門であった物流機能でした。

物流部門を縮小して行く他社に対して、同社は同部門をリストラすることなく、

むしろ急速に需要が伸びたことで、出荷作業に悩む楽天などに出店するEC業者から

物流業務の代行を受託することに奔走したのでした。

その後、時代はご存じの通り、Eコマースの加速度的な伸び、

大手カタログ通販各社もデジタルシフトをしてEコマースに転換するもEC専業には敵わず、売上規模は縮小。

この間、親会社であるスクロールは、直販に固執せず、販路を自ら開拓する顧客ダイレクトのBtoC型から撤退し

全国に顧客基盤を持つ「生協」と組んで、生協を経由したB to B to C型のビジネスモデルに大転換。

一方、物流子会社スクロール360はこれまで親会社の通販出荷を手掛けて来たノウハウに磨きをかけ、

いまや100社以上の他社のEC事業の受発注や出荷代行を担うフルフィルメント会社として成長し
受託拠点である物流倉庫の拡大投資を続けて現在に至ります。

顧客の購買行動が変わる業界の大きな転機に、

過去の「攻め」の強みにこだわった多くの同業他社と、

一方、それまでコストセンターだった物流という「守り」の強みを、Eコマースが伸びて行くこれからの時代の強みと見極めて
プロフィットセンター化した同社の間には、

明らかに明暗があったと思いました。

これは奇跡ではなく・・・

経営者さんが時代の流れを読んだ経営判断に他なりません。

そして、その経営判断ができるだけ、
「守り」の物流部門が単なるコストセンターではなく、
将来的にも事業の強みのひとつになると認識されていた経営陣の勝利だったと思います。

長年ビジネスをしていると10年に1度は大きな転機を迎えるものです。

これからどう勝ち残るかを考える時・・・

「強みを活かす」ことは基本中の基本ですが、

ビジネスには何事も
「攻め」の強みと「守り」の強みがあるはずです。

必ずしも「攻め」に固執することが
変わりゆく時代の強みになるとは限らない、

しっかりした機能であれば、「守り」の強みにも十分活路がある、

ということを、
お話を伺っていて思い知らされたものでした。

事業にとって

トップライン(売上)を上げるための「攻め」の商品開発や販売促進やマーケティングが第一ですが、

そこからボトムライン(利益)が確保できるかどうかは、在庫コントロールやロジスティックスなど守りの機能がしっかりしてこそだということを忘れてはいけません。

その表と裏の両輪が上手く回ってこそ、右肩上がりではない、
安定成長時代に持続可能な経営ができるものと確信しています。

【9.15 オンラインセミナー】

「売上はMD、粗利はDB」と、ある経営者さんはおっしゃいました。
MD とDBの両輪を上手く回して、顧客最前線の販売力を最大限に活かす。
過剰在庫を粗利とキャッシュに換える組織づくりと業務連携の秘訣をお伝えします。
8月16日までのお申込みで早割適用 

詳しくはこちら https://dwks.jp/seminar2022/

最後までお読み頂き、ありがとうございます。

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

【参考】ショッピングのデジタルシフトの真っただ中、その先にあるのはどんな未来なのか?10年後のファッション流通の未来を考察しました。

| |

July 18, 2022

年会費収入に支えられ、会員にバリューを還元し続けるCOSTCO(コストコ)のビジネスモデル

20220811_155305月イチ連載中のWWDJAPAN「ファッション業界のミカタ」(ファッション流通企業の決算書の読み方)。

今週発売のvol.39(7月11日号)は、「コストコに見る年会費に支えられる会員制小売ビジネスモデル」というタイトルで、リピート率の高い年会費収入を原資にして、仕入・販売活動については、徹底的なローコストオペレーションを貫き、バリュー(売上原価に近い販売価格)をお客様に還元するビジネスモデルのひとつ会員制ホールセールクラブ、コストコの決算書を考察してみました。

ウォルマート、アマゾンに次ぐ、世界3位の小売業コストコの年商は約25兆円、売上原価率はなんと88.9%。

商品売買差11.1%に年会費収入を足して、12.9%の粗利率に対し、販売管理費率9.5%に抑え、約3%前後の営業利益率を毎年コンスタントに残しています。

更に驚くのは長年時系列で見ても、四半期ごとの売上のバラツキ、つまり季節指数がほとんどなく、

(普通だったら11月から12月を含む四半期が断トツになりそうですが・・・)

年間、安定的な標準化されたオペレーションを回すことが出来ていることもローコストで運営できる秘訣なのでしょう。

そんなコストコのビジネスの強みが決算書の随所から感じられます。

継続的に支持して下さるファンであるお客様が出資する?安定的な年会費収入に支えているからこそ、

実現できることってあると思います。

そんな「会員制ビジネス」の世界のお手本のひとつがコストコというわけです。

これからLTV(ライフタイムバリュー)という言葉を語ったり、サブスクモデルを考えるのなら、

ブランドにとっての「メンバーシップとは何か?」を考えるのもありではないでしょうか?

アウトドアの「モンベル」や急成長中の人気ブランドである「アメリ」も独自のメンバーシップ制に取り組んでおり、注目しております。

関連エントリーーモンベルに学ぶ、ライフタイムバリュー創造マーケティング

関連エントリーーEC発人気レディースブランドのキーパーソンたちが語るSNS時代の顧客目線

WWDJAPANのこちらの連載記事がウェブ版でお読み頂けます。

https://www.wwdjapan.com/articles/1396845

最後までお読み頂き、ありがとうございます。

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

【参考】ただ新しい商品つくって売るだけでなく、顧客のクローゼットを思いやり、継続的な関係性を構築できるかが生き残りのカギ。10年後のファッション流通の未来を考察しました。

| |

July 06, 2022

ZOZOのWEARのフリマ機能は、メルカリ以来の新たな流通革新のきっかけになるか?

Photo_20220711113801久々に革新性を感じたニュースのご紹介です。

7月6日にZOZOが運営するコーディネートレシピ投稿アプリ、WEARからメルマガが届きました。

WEARがフリマ機能を新設し、これまでWEARユーザーが投稿した手持ち服が、WEARで売れるようになるといのこと。

これは、時代に合った、とても画期的なサービス拡充だと思いました。

しかも、その呼び水に、フォロワーの多いファッショニスタ(ウエアリスタ)14人がそのフリマに、かつて投稿した手持ち服を次々に出品するとのこと。

人気の方々所有の一点ものなのでほとんど瞬殺で売れることでしょう。

このメルマガを読んで2つのことを思いました。

ひとつは、多くの生活者が着ていない服をたくさんクローゼットに眠らせているということ

以前も投稿しように、クローゼットの休眠服の循環はファッション流通市場の大きな課題のひとつです。

関連エントリー着なくなった衣服の廃棄を減らすためにできること~環境省の「ファッションと環境」レポートから

もうひとつは、その循環の促進の一端を担うフリマアプリ。

メルカリなどが今後、更に普及するためのネックは、出品の際の商品撮影の面倒さと売買の際の買い手とのコミュニケーションのストレスであること。

WEAR利用者は、すでにアップした画像がそのまま流用出来れば、フリマ出品の作業軽減になるでしょうし、

それがわかりやすい参考スタイリングとなって、フォロワーや投稿にいいねした、体格の近いユーザーにリーチすることで、

販売チャンスも高まるでしょう。

WEARに投稿するようなファッション好きな人は手持ち服も多いでしょうし、

彼女彼らが選んだ服は、きっと多くの買い手がいることでしょう。

そして、それを売ることができれば、投稿者にとって、また新しい服の購入モチベーション、つまり服の循環にも繋がるわけです。

そんな着なくなった循環を手助けすることを通じて、

WEARは販売手数料を得て、新しいマネタイズの手段となり、販売代金を回収代行してプールできる。

販売者がそのプールされた代金でZOZOTOWNでお買い物をしやすくすれば、ZOZOTOWNとの新しい相乗効果も生まれるでしょう。

要は、まだ市場の流通の一部かも知れませんが・・・

アパレル市場の中長期的な課題である、顧客のクローゼットの服の循環の中でも、

比較的、感度の高い服の層の循環が始まるという訳です。

メルカリがクローゼットの服の循環のファーストステージ担ったとしたら、このWEARのフリマ機能はセカンドステージが始まるきっかけになるかも知れない、と妄想する次第です。

この動向、是非、注目しておいて下さい。

最後までお読み頂き、ありがとうございます。

 執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

【参考】SPA、ファストファッション、ショッピングのデジタルシフト・・・10年周期で起こるファッション流通革新を経て、これからの課題は生活者のクローゼットの中の服の循環です。本書の後半部分では、それらに取り組む企業のチャレンジを取り上げ、問題提起をしています。

| |

June 14, 2022

ユニクロが秋冬から値上げする商品、価格を据え置く商品とその意図は?

Uq-harajyuku_202206141302016月7日のユニクロのメディア向け秋冬展示会で一部の商品の値下げを発表しことを、メディア各社が大きく報道していました。

各社の報道によれば、値上げする秋冬商品の税込価格は、

フリースが従来の1990円から2990円へ、

ウルトラライトダウンが同5990円から6990円へ、

ヒートテック肌着(極暖)は1500円から1990円へ、

同(超極暖)は1990円から2990円へ、

カシミヤクールネックセーター(ウィメンズ)は8990円から9990円

という感じです。

一方、なぜか値上げする品目だけを取り上げ
ヒートテックの通常モデルの990円、ジーンズの3990円など定番品の価格の据え置きについては報道しないメディアもあったのが、値上げだけに注目しているようで、逆に不思議に感じました。

いわゆる「ユニクロプライス=1990円」の象徴であるフリースが1000円値上げになったことはキャッチーなニュースですが、

エントリー商品と言える、多くのお客さんが数をたくさん買ったり、目的購入をされる商品の価格を据え置いたのはとても賢明で、

むしろそういった入口にあたる商品との差別化が明確に図れたり、

上層マーケットではもっと高く売られているアイテムを値上げすることによって、
商品開発者がどんな付加価値をつけるか、にチャレンジをすることは

柳井会長が言われた通り、考え抜かれた結果なのだと合点が行きました。

フリースあたりはもうプロダクトライフサイクル的も衰退期に入っている可能性があるので、むしろ値段を上げて革新的に生まれ変わるリニューアル(脱皮)の良いチャンスかも知れませんし・・・

今回のユニクロの秋冬からの価格設定のニュースを聞いて
あのユニクロですら値上げをしたのだから、うちも全般的な値上げをしてもよい!などと手放しに考えるのか

ユニクロが据え置いたアイテムとそれらの価格の意図に注目して、
自社に照らし合わせた場合、どこで原価アップ分を吸収し、どこで付加価値を表現するかを考え抜いた上で価格設定をするのかで

秋冬の買い上げ客数と利益額は大きく変わって来るでしょう。

今回の決断はシーズン仕入れを担う商品部MD職任せのマターではなく、

事業を大きく左右する、まさに経営者マターの話です。

まずは小売業が方針を明らかにし、リーダーシップを持って、会社ぐるみでサプライチェーンのお取引先と相互協力体制をとり、この難局を乗り越えましょう。

なお、原油や食品など原材料相場が製品価格に直結する、原価構成比に占める割合が高い生活必需品の消費財と、同じ消費財でも、アパレルのような原材料に対して、つける付加価値の方が圧倒的に大きい、そして、代替え可能な選択肢が多い商品を同じ理屈で考え、食品は値上げしているのだから、衣料も値上げすべき、という理屈には無理があると思っています。

食品は食べなければ生きて行けませんが、衣料品の場合、明らかに高くなったと感じたら購入を見送ったり、本当に必要であれば、比較的安価な他社で購入することになるでしょう。

小売業にとっては購入頂ける客数が生命線のひとつです。

今回、思い切ってリブランディングするなら話は別ですが・・・

客数を左右する価格設定は古い原価率に基づく公式ではなく、考え抜いて再定義する、いい機会にしたいものです。

6月17日に開催されるWWD JAPAN主催の アパレル値上げ対策セミナー(オンライン)に登壇します。
原価高騰下の価格見直しや業務再構築の気づきを得ていただければ幸いです。(6月16日正午締切です)

https://wwdjapan-businessseminar20220617.peatix.com/

執筆: ディマンドワークス代表 齊藤孝浩

【参考書籍】

顧客購買行動に対して品揃え計画(MD)およびシーズン中の在庫運用(DB)を考えるビジネス読本

人気店はバーゲンセールに頼らない 勝ち組ファッション企業の新常識 (中公新書ラクレ)

こちらは電子書籍 Kindle版 です。経営者様、経営企画の方、MD、DB職の方に読んで頂きたいです。

| |

より以前の記事一覧